紫陽花のドライフラワーを乾燥剤で作ってみた|1週間後の色と形

乾燥前の紫陽花を正面から見た、丸い花の集まり

紫陽花(あじさい)をドライフラワーにすると、あの淡い色と丸い形はどこまで残るのでしょうか。今回は新鮮な花を乾燥剤に埋め、約1週間後の変化を撮影しました。

今回の結果は、ピンクや薄紫の色味は残ったものの、生花のふんわりした丸みを保つことはできなかった、というものでした。写真では、乾燥後は落ち着いた紫寄りの色に見え、花の重なりにも変化があります。

この記事は、ひとつの制作記録です。成功した部分と、次に見直したい部分を、乾燥前から順に紹介します。

採取前の株に咲く、ピンクと淡い紫色の紫陽花
採取前。株についた状態の紫陽花を撮影しました。

今回試したこと|花の向きを変えて乾燥剤に埋める

採取した紫陽花の茎を短くし、花のまとまりを乾燥剤に埋めました。埋めるときに、花の表側を上にする置き方と、裏側を上にする置き方を試しています。

  • 使用した花:採取した新鮮な紫陽花
  • 試した置き方:表側を上にする向き・裏側を上にする向き
  • 取り出した時期:約1週間後
  • 採取時の気温の目安:約20℃
  • 見たポイント:色の残り方と、花のまとまりの形

約20℃というのは採取時の気温の目安です。保管中ずっと20℃だったという測定記録ではありません。また、乾燥剤の製品名・材質・粒の大きさや、保管中の湿度は記録していないため、以下の結果を特定のシリカゲル製品の性能として扱うことはできません。

乾燥前の紫陽花|正面と裏側の様子

正面から見ると、小さな花が重なって丸い形を作っています。一方、裏側から見ると、細い枝が広がり、その先に花がついている様子が分かります。

乾燥前の紫陽花を正面から見た、丸い花の集まり
乾燥前の正面。小さな花が重なり、丸いまとまりがあります。
乾燥前の紫陽花の裏側に見える茎と小枝
乾燥前の裏側。花を支える茎と枝の広がりが見えます。

以前のバラの乾燥方法を比較した制作記録をきっかけに、紫陽花でも色と立体感の両方を残せるかを見てみたくなりました。ただし、今回はバラと同じ条件で並べた比較実験ではありません。

乾燥剤に埋める工程|表側と裏側の2つの向き

まず乾燥剤の上に花を置き、表側を上にした状態と、裏側を上にした状態を撮影しました。表側を上にすると花の面が見え、裏側を上にすると中央の茎と枝が見えます。

乾燥剤の上に花の表側を向けて置いた紫陽花
表側を上にして、乾燥剤を加える前の状態。
乾燥剤の上に裏側を向けて置いた紫陽花
裏側を上にして、乾燥剤を加える前の状態。

続いて、それぞれの向きから乾燥剤を加えました。次の2枚は、乾燥剤を加えている途中の写真です。花や茎がまだ一部見えているので、完全に覆い終えた状態の写真ではありません。

表側から乾燥剤を加え、花の一部が見えている紫陽花
表側から乾燥剤を加えた途中の記録。
裏側から乾燥剤を加え、茎の一部が見えている紫陽花
裏側から乾燥剤を加えた途中の記録。

乾燥剤を選ぶときの粒の大きさや扱い方については、バラを使ったシリカゲルの粒度と使い方の記事も参考になります。紫陽花への適用は、花の大きさや形に合わせて少量から確かめる必要があります。

約1週間後の結果|色は残ったが、丸い形は変わった

約1週間後に取り出した花には、淡い紫色やピンクの色味が残っていました。ただし、生花とまったく同じ色ではありません。撮影時の光の違いもあるため、写真だけで色の保存率を数値化することはできません。

色味が残ることは、乾燥前の色がまったく変わらないこととは異なります。花そのものの色合いを楽しむ考え方や、着色した花との違いについては、無着色ドライフラワーとは?自然な色を楽しむための基本で紹介しています。

形の変化は、色の変化以上に気になりました。制作時には、もとの丸い花のまとまりが平たくなったと感じています。写真でも花の重なりが不均一になり、乾燥前のふんわりした輪郭とは違う仕上がりです。

約1週間の乾燥後、淡い紫色が残り花の重なりが変わった紫陽花の正面
約1週間後の正面。紫色の色味は残りましたが、花の重なりと丸みが変わりました。
約1週間の乾燥後、花の広がりと茎が見える紫陽花の裏側
約1週間後の裏側。乾燥前より花の広がりが不均一になっています。

「色が残ること」と「生花の形が残ること」は、別々に確かめたいポイントでした。色味を残せても、花全体のボリュームまで同じように保てるとは限りません。

なお、取り出し後の正面・裏面の写真は、埋め方ごとの結果を同じ条件で並べた比較写真ではありません。今回の記録だけでは、表側と裏側のどちらを上にすると形を保ちやすいかまでは判断できません。

花が平たくなったのはなぜ?今回の考察

乾燥剤を加える際の重みや、花の下側・隙間の支え方が、形の変化に関係した可能性があります。小さな花が重なった紫陽花では、上から材料を加えるだけでは、もとの配置を支えきれなかったのかもしれません。

ただし、乾燥中の縮みや、取り出すときの扱いによる変化も切り分けていません。原因を「乾燥剤の重さだけ」と断定することは避けたいと思います。

この結果から、紫陽花には乾燥剤が使えない、と結論づけることもできません。ミシシッピ州立大学の紫陽花に関する園芸資料(英語)では、色を残す方法としてシリカゲルによる乾燥も紹介されています。

次に試すなら、埋め方と乾燥の確認方法を見直す

次の制作では、置く向きの違いに加えて、花を支えながら乾燥剤を入れる工程を丁寧に記録したいと思います。一般的なシリカゲル乾燥の扱い方は、アイオワ州立大学の花の乾燥ガイド(英語)を参考にできます。

  • シリカゲルを使う場合は、密閉できる容器を用意する。
  • 材料を少しずつ加え、花の位置を崩さずに支える。
  • 日数だけで決めず、使用製品の説明と花の状態を確認する。
  • 取り出すときは上の材料を先に減らし、下からそっと支える。

さらに、使用した乾燥剤、花の状態、保管条件を記録し、同じ撮影条件で向きごとの仕上がりを残せば、今回より比較しやすくなります。これは今後試したい改善点であり、この方法で丸い形を保てたという追加の実験結果ではありません。

よくある疑問

紫陽花は1週間で必ず乾燥しますか?

今回は約1週間後に取り出しましたが、すべての花に共通する完成日数ではありません。花の状態、乾燥剤、容器などの条件が違えば、必要な時間も変わります。

表側と裏側、どちらを上にすればよいですか?

今回の写真だけでは優劣を判断できません。次に試すときは、向き以外の条件をそろえ、取り出し後の形もそれぞれ記録して比較したいと思います。

プリザーブドフラワーの方が向いていますか?

今回の実験にはプリザーブド加工との比較が含まれていないため、どちらが優れているとは言えません。選ぶ前に、プリザーブドフラワーとドライフラワーの違いから、仕上がりや用途の違いを確認してみてください。

今回の制作で分かったこと

乾燥剤で作った紫陽花には、淡い色の余韻が残りました。一方で、生花の丸い形をそのまま残すには、まだ工夫が必要でした。色と形を分けて観察することで、次に何を変えたいのかが見えてきた制作でした。

完成後の保管については、ドライフラワーの退色とカビ対策へ。ほかの制作記録や暮らしの中での楽しみ方は、昼の物語のコラム案内にまとめています。