引言
「鮮やかな生花のバラをドライフラワーにしたら、色はどんな風に変わるの?」
インテリアとしてドライフラワーを探しているお客様から、よくいただくご質問です。
doraifurawa(ドライフラワー)では、お花の最も美しい瞬間をシリカゲル(乾燥剤)を使って丁寧に閉じ込めています。乾燥の過程は、決してただ色あせることではありません。水分が抜け、鮮やかだった色が「時間」というフィルターを通し、深みのあるアンティークな色合いへと昇華する魔法のプロセスです。
本日は、私たちのスタジオから8つの異なるバラが、どのように「ヴィンテージカラー」へと生まれ変わるのか、4つのカラーパレット(Before & After)に分けてご紹介します。
第一章:深紅・バーガンディ系
王道の赤から、大人のエレガンスへ
生花の時は生命力にあふれる真っ赤なバラ。シリカゲルで乾燥させると、まるで熟成されたワインのような、深みのあるバーガンディ(ボルドー)へと変化します。
元の色が暗めの赤(高原紅など)であればあるほど、乾燥後は黒に近い「黒赤」になり、ゴシックで神秘的な美しさを放ちます。落ち着いた空間に、極上の高級感をプラスしてくれる人気のカラーです。


第二章:テラコッタ・オレンジ系
秋の木漏れ日のような温もり
明るく元気なオレンジのバラは、ドライフラワーになってもその温かみを失いません。
水分が抜けることで、鮮やかなオレンジは秋の陽だまりのような「テラコッタ(レンガ色)」や「キャラメルオレンジ」へ変化します。特に黄色と赤が混ざったような多頭バラは、グラデーションが残り、まるで中世の油絵のようなノスタルジックな雰囲気を纏います。


第三章:モーブピンク・パープル系
洗練されたくすみカラーの魅力
ロマンチックな紫やピンクのバラは、乾燥させるとグレーがかった「くすみカラー(ダスティカラー)」へと落ち着きます。
華やかなパープルは冷涼感のある「モーブパープル」へ。そしてピンクの縁取りがある白いバラ(愛莎など)は、花びらがヴィンテージパラチメント(古い羊皮紙)のような色に変わり、エッジのピンク色がより繊細に、アンティークな優しさを引き立てます。寝室など、リラックスしたい空間に最適です。


第四章:シャンパン・ヴィンテージグリーン系
究極のナチュラルと侘び寂び
自然の移ろいを最も静かに感じられるのが、この淡い色合いのパレットです。
上品なシャンパンカラーのバラは、乾燥することでアンティークゴールドや深みのあるクリーム色へと変化し、極上の柔らかさを生み出します。爽やかなグリーンのバラ(琉璃翠など)は、時を経て渋みのある「抹茶色」へ。まさに「侘び寂び(Wabi-Sabi)」の美学を体現する、控えめで美しいボタニカルインテリアです。


結語
どの色の変化にも、それぞれの命の軌跡とアンティークな美しさがあります。あなたの暮らしの空間には、どのパレットの色が似合いそうですか?
しかし、これらの美しいドライフラワーも、永遠にそのままの色を保つわけではありません。
次回のコラムでは、皆様からよく聞かれる「ドライフラワーの寿命」と「色を長持ちさせる保管のコツ(特に日本の梅雨など、湿度の高い季節の対策)」について、主宰者の視点から正直にお話ししたいと思います。
次回もお楽しみに。
—— YANZHONG SHEN, Designer of doraifurawa